猫は情の動物

猫は人に懐かない、クール、などなど誤解されている方もいますが、

とんでもありません。

 

猫ほど「情」や「恩」を大事にする動物はそうそうおりません。

 

我が家のがっちゃん、どちらかというと猫にしてはサバサバした性格の彼ですが、

生後10日ほどで道路に落ちていた自分を拾ってくれたうちのパパに対して

未だにパパに対して「命の恩人」という感謝の想いを、

毎日毎日、しつこいくらいに「情」を寄せる甘えの儀式を欠かしません。

 

お腹を空かせた猫にごはんをあげたら、お礼に・・・と玄関先に

狩られたネズミが置いてあった。という事も猫好きな方達の間では

よく聞かれるお話です。

 

もちろん個体差がありますが、犬と猫を大きく分けた時の価値観の違いでは

犬の場合は、その瞬間瞬間を大事に前向きに生きる動物なので、

情よりも今!という思考を持ちやすいのですが、猫の場合は、「情が大事。」

 

猫達の抱く感情は、私達が想像するよりはるかに、とてもとても厚く重さのあるものです。

それは「好き」という感情にしろ、「嫌い」という感情にしてもです。

昔から「猫の念は怖い」と言われる所以はそこにあります。

 

ですから、一度信頼を裏切ってしまうと、なかなか修復が難しいこともありますし、

逆に、一度信頼を得られると生涯に渡って深い絆で結ばれることになります。

 

そして、ふとしたきっかけで、その感情が良くも悪くも一変する事もあります。

それは言葉だったり、ちょっとした行動だったりするものです。

 

最近のセッションのお話ですが、猫を多頭数飼われているMさんのお宅には、

金四郎くんとジャンボくんという猫がいます。

 

(左)金四郎は17歳、(右)ジャンボは13歳。

 

この2匹は若い頃からずーっと仲が良く、とくに年下のジャンボは

金四郎にいつもべったりと甘えていました。

 

セッションで、2匹に話を聞いてみると・・・

金四郎は、明るく社交的で気さくで素直な性格で、

一方のジャンボは内向的な性格。

ジャンボは自分には無い明るさを持っている金四郎に憧れを抱き、

ちょっと度の過ぎたストーカー並にべったりな状態・・・。

 

金四郎は、自分を慕ってくれるそんなそんなジャンボを、

かわいいやつだなぁ~と自分の弟分として長年受け入れ続けてきましたが、

ここへ来て、高齢のため、身体的にも精神的にもジャンボの自分に寄せる想いが

「重く」感じてきていましたが、今更、拒絶するわけにもいかず・・・

う~ん・・・といった状況でした。

 

飼い主のMさんも、もし金四郎がこの先、旅立ったとき、

このままではジャンボが金四郎を失った悲しみで気がおかしくなってしまうかも?

という不安がよぎっているとのことでしたので、

ジャンボのほうに金四郎に対する依存から自立させることを諭すよう

アドバイス申し上げました。

 

早速実行されたMさん。

 

ジャンボに

「金四郎はいつかは天に旅立つのよ。いつまでもいつまでも金四郎に甘えてばか

りではなく、ちょっと自立していこうね。相手を愛するのと依存は違うんだよ。」

 

その話しかけ以降、あんなに金四郎にベタベタだったジャンボが、

一切、金四郎に寄り付かなくなったそうで、

あまりの極端な変貌振りに驚いたMさんは、

すかさず、

 

「あのね。絶対寄り付いちゃダメって言ってる訳じゃないの。

金四郎の様子を察して、金四郎の負担にならない程度なら甘えてもいいし、

金四郎がそばにいなくてもあなたが落ち着いて穏やかに過ごしてほしいだけなの。」

 

ジャンボにそう言い聞かせました。

 

すると、ジャンボは、金四郎の様子を見ながら、

今甘えても平気かな?どうかな?と

一生懸命察そうとしていたり、時には1人の時間を過ごしたり、

時には金四郎にそっと寄り添ったりと、

それまでは、ただただ、自分の想いのままに金四郎に依存していたジャンボも、

慣れないながらも、金四郎との距離感を適度に保つことができるように

なったそうです(^^

 

前世では野生の狐だったジャンボ。

今世では猫と言う動物を学ぶために、多頭飼いのお宅を選んで生まれ、

更に今また「依存と愛の違い」を学ぶことができ、彼の魂はステップアップしました。

それは長年、ジャンボを理解し、受け入れた金四郎の懐の深さ、

そして、飼い主のMさんの金四郎とジャンボの関係の行く末を案じたお心の賜物です。

 

このケースのように互いの「情」が互いの負担になることもありえるのが

猫の世界では良くある事です。そんな時、そばにいる人間がより良い関係を

築けるよう、動物にアドバイスをしてみる。ということは、とても有効です。

 

また、猫科の動物であるライオンも然りです。

 

時に雄ライオンは自分の血を残したいという強い想いから、

別の雄ライオンの血を引いた子ライオンを噛み殺してしまうことがあるそうですが、

それも彼らが抱く強い「情」の表れです。

 

また、逆に下記の動画のように、

野生に戻っても自分を愛して育ててくれた人間を忘れずに一生の恩を感じ、

再会を喜び、全身で愛情を示すクリスチャンも深い深い「情」の持ち主であるといえるでしょう。

 

 

このように、猫を理解するためには、猫達が抱く様々な感情、

そしてその感情がどれだけ彼らにとって重要なものかを理解した上で、

適切な対応をすることを心がけると、深い情愛に満ちた関係を築けるでしょう(^^

コラム